米韓FTAと、日本のTPP交渉
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日本のTPP交渉
日本で「TPP亡国論」が広まる
与野党議員が「農業を滅ぼす」などと主張
東京で最近、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)をめぐる交渉への参加に反対する集会が行われ、民主党、自民党、国民新党、共産党、社民党に所属する議員約100人が出席、頭に赤い鉢巻きを巻いて熱弁を振るった。国民新党の亀井静香代表は「日本が滅亡の道を歩もうとしている」と述べ、社民党の福島瑞穂党首は「農業や国民の生活、生命が破壊される」と力説した。
野田佳彦首相は10日にも、TPPをめぐる交渉への参加を決断するとみられるが、これを前に日本では、民間だけでなく与野党の議員まで前面に出て「TPP亡国論」を広めている。TPPへの参加によって、多くの農民たちが職を失い、国民健康保険制度が崩壊し、デフレがさらに深刻化して、日本が滅亡の道を突き進むという主張だ。最近は『TPP亡国論』『亡国最終兵器TPP』といった刺激的なタイトルの本が人気を集めている。
農業崩壊論に対し、専門家たちは「日本のコメ農家の大部分は工場にも勤務する兼業農家で、全ての農民が農業によって得ている収入は8%にすぎない」とした上で「TPPに参加しないまま、製造業の海外移転が加速化すれば、兼業農家たちはさらに大きな打撃を受ける」と反論した。日本はTPPへの参加による被害を補填(ほてん)するため、農業補助金を3兆円に増やす方針だ。一方「亡国論者」たちは、TPPによって価格の安い農産物が流入し、物価の下落が加速化すれば経済がさらに疲弊するという「デフレ進行論」も主張している。だが、日本が20年間にわたってデフレに苦しめられているのは、少子・高齢化によって内需が引き続き縮小したためで、TPPを通じた貿易の活性化はむしろ、デフレからの脱出に貢献し得ると指摘する声が多く出ている。
一方、医療保険制度の崩壊論は、米国が保険を適用していない医療サービスの開放を要求するという点を根拠としているが、日本政府はTPPをめぐる交渉で、医療・保健制度を維持するという意向を示している。また一部では、米国の強力な著作権法が導入され、漫画の主人公の衣装を着用する「コスプレ」も禁止されるという主張もある。さらに極右勢力は、TPPによって日本が米国の植民地に転落し、天皇制が廃止になる恐れがあると主張している。だが野田首相は「交渉に参加してこそ、日本に有利なTPPをつくることができる」と反論している。
■TPP
「環太平洋経済パートナーシップ協定」または「環太平洋戦略的経済連携協定」と訳される。自由貿易協定(FTA)は2カ国間の貿易協定だが、TPPは米国や日本など10カ国の参加を目標とする多国間の貿易協定だ。商品の関税を撤廃するだけでなく、知的財産権や労働に関する規制、金融や医療などの分野の非関税障壁の撤廃などを目標としている。
東京= 車学峰(チャ・ハクポン)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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米韓FTAめぐるデマ、20-40代の8割「信じる」
(拡大表示URL)→ http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/11/10//2011111001197.html
本紙とメディアリサーチ社は9日、20代から40代を対象に携帯電話による世論調査を行い、韓米自由貿易協定(FTA)関連のデマや、李明博(イ・ミョンバク)大統領が関係するBBK事件など、インターネットや簡易投稿サイト「ツイッター」などで出回っている数々のうわさや10種類のデマについて、信じるかどうかを尋ねた。その結果、83.8%が10個のデマのうち一つ以上を信じていることが分かり、年代別では20代が89.7%、30代が89.3%となり、40代でも73.6%と高い割合を記録した。
具体的な項目を見ると「今年4月に騒動になった歌手ソテジと女優イ・ジアの離婚訴訟は、李大統領によるBBK事件関連のニュースから国民の目をそらすために、大統領府と国家情報院が意図的に流した」という根拠のないうわさについて、43.2%が「信じる」と回答した。「政府は仁川空港を、李大統領のおいと関係する海外企業に売却しようとしている」といううわさも、46.8%が信じていることが分かった。
韓米FTAについては「韓米FTAが発効すれば、韓国は米国の植民地になる」という主張についても、49.0%が「信じる」と回答したほか「韓米FTAが発効すれば、狂牛病(牛海綿状脳症〈BSE〉)にかかった米国産牛肉が輸入され、人間狂牛病が発生しても、輸入をストップすることはできない」という根拠のない話も、48.0%が信じると答えた。今回の調査では韓米FTAの批准について51.8%が反対、31.5%が賛成と答え、反対が賛成を上回った。10月末に東アジア研究院と韓国リサーチが50代と60代を含む全国民を対象に行ったアンケート調査では、韓米FTAの国会での批准について、賛成が57.7%と多数を占めた。つまり「20-40代」と「50-60代」は「別の国に住んでいる」と言われるほど、重要な懸案に対する認識の違いが大きいことが改めて浮き彫りになったわけだ。
このように李大統領に関連するうわさや「経済の植民地化」「人間狂牛病の蔓延(まんえん)」など、韓米FTAに関連する主なデマに関しては、20-40代の半数が一つ以上を信じていることが分かった。一方で、北朝鮮関連のうわさに関しては「信じる」と回答した割合が30%台にとどまった。例えば左翼勢力がネットなどで主張している「哨戒艦『天安』は北朝鮮の魚雷によって爆沈したのではない」といううわさに関しては「信じる」との回答が36.3%にとどまった。また、今月8日に株式市場などで広まった「金正日(キム・ジョンイル)総書記死亡説」をめぐり「政府が韓米FTAを国会で批准させるため、国民の関心を他に向けさせようと意図的に流した」とする主張についても、「信じる」との回答は34.7%にとどまった。
今回の調査結果について専門家は「20-40代は、自分たちが支持しない政党に対する不信感が非常に大きい。そのため、自分たちが信じたい話ばかりに耳を傾ける傾向が顕著に現れている」と説明している。東アジア研究院のチョン・ハンウル副所長は「李大統領は“公正な社会”を口にして支持率が上昇したが、最近はこの言葉に疑問の声が上がり、信頼が低下した。これが韓米FTA関連のうわさやデマが広まる一つの要因になっている」とコメントした。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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