思い出の洋画--
旅情(Summer time)
監督: デービド リーン
主演: ジェーン ハドソン.........
キャサリン ヘップバーン
レナト...........
ロッサノ ブラチ
音楽: アレッサンドロ チコニ二
イギリス 1955年作品
中年の女性であるジェーン ハドソン(キャサリン ヘップバーン)は、半生をさびしく送った独身女性だ。
海外旅行ができる経済的余裕はあるが、彼女の心は寂しくて憂鬱だ。
観光地のベニスへ来た彼女は不慣れな地と通じない言葉に荒てる。
水上バス,水上タクシー,水路の 交差点,美しくて威風のあるサン マルコ寺院など,見ることも聞くことも皆珍らしい。
<写真>サン マルコ寺院
ムービーカメラで美しい風物を続けてフィルムに盛りながら歩き回ったりするが,ホテルに帰って来たら急に寂しくて孤独になる。
また街をを歩いても男女双双の姿で,自分だけがひとりぽっちだ.
夕暮れのサン マルコ広場に出て見ると、広場のカフェー テラスで中年の紳士が目を送る。
胸がどきどきする.
これもさびしいせいであろう、と思いながら、そのまま背中を見せながら帰ったが、二度,三度会う間に彼女の心は急速に傾いて行く。
<写真>サン マルコ広場のカフェー テラスで、ジェーン(キャサリン ヘップバーン)とレナト(ロッサノ ブラチ)が会っている.
男は骨董品店の持ち主のレナト(ロッサノ ブラチ)で,無論のこと、既婚の男だ。
彼がプレゼントした「由緒のある硝子細工」という赤いランプに,ジェーンは、まるで堤防が崩れるような激情を押えつけることができなかった.
楽しい散歩,ゴンドラでの抱擁,ベニスは一時的な愛をするには一番良い都市だ。
<写真>アルコールで酔ったせいもあるが、レナトに身と心をすべて許してあげるジェーン.
ある日、レナトの息子の案内で、レナトの商店へ行く。
商店には彼女が贈り物としてもらったランプとまったく同じものがたくさん陳列されていた.
何も知らずの純粋な少年は、これらは工場で大量生産されている、と説明する.
ジェーンは現実の虚しさに目覚める。
しかし彼女は贈り物としてもらったランプがにせ物とは信じたくなかった。
そうすると、レナトの愛も否定することになるので...
別れる日,動き始める汽車の車窓で上半身を突き出してレナトの姿を捜すジェーン。
息を荒らしながら駆けつけて来る男.
しかし汽車は、二人の間の距離をますます遠くしながら走る。
全編に流れるテーマ音楽 “Summertime in Venice”は,その後スタンダードナンバーになった。
テーマ音楽を含んだ全編の音楽はイタリアの作曲家のアレッサンドロ チコニニが作曲した。
[蛇足] 走る汽車での別離のシーンは,オードリー・ヘップバーンの “昼下がりの情事 (Love in the Afternoon)”と、ソフィア ローレンの"ひまわり( Sun Flower)"においても、あまりにも切なくて悲しい場面に描かれている。
しかし “昼下がりの情事 ”だけは、最後のまた最後の瞬間に反転が起きる。
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2009/01/25 03:22
カテゴリ: エンタメ > 映画 フォルダ: Film ・Drama
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